設立趣意書

近年、わが国の経済発展は目覚ましいものがあり、国際的地位も一段と高まってきており、わが国が世界経済の発展に果たすべき役割も一層重要性を増してきております。このような中において、資本・証券市場発展にも目覚ましいものがあり国民経済及び世界経済の中において果たす役割と機能は年々その重要性を増してきております。いまや資本・証券市場の現状と動向を常時的確に把握しておくことが、大きな時代的要請として内外から認識されております。

しかしながら、証券界の目覚ましい発展にもかかわらず、証券市場に横たわる問題についての研究は必ずしも十分とはいえず、その研究の必要性が高まっております。このような観点に立って、資本・証券市場をめぐる諸問題につき、ひろく国民経済的視野から理論的・実証的な研究調査を行うことが必要と考えられます。

この度設立を計画しました石井記念証券研究振興財団は、こうした研究調査を行う者に財政的支援を行うほか、顕著な研究調査の実績を挙げた者に対して表彰を行うなどの諸活動を通じ、この時代の要請に応えようとするものであります。

平成元年は、戦後、東京証券取引所が昭和24年に再開されてから、満40年にあたる意義深い年であります。この財団設立にあたって私財を提供しようとする立花証券株式会社会長 石井久は、昭和23年以降、40年余の永きにわたって証券市場の発展に関わり、証券界に人生の過半を投じてきた1人として、感謝の微意を表わそうとしたものであり、証券市場の発展にいささかなりとも貢献出来ればと念願している次第であります。

このため長期的に安定した財政的基盤を築くため財団法人として設立いたしたいと存じております。

平成元年11月15日


設立発起人

石 井   久



守 屋 九二夫



土 屋 陽三郎



金 子 太 郎



福 園 一 成



Copyright @2023
Ishii Memorial Securities Research Promotion Foundation.
All Rights Reserved.